坐骨神経についてのお話

お尻の筋肉

坐骨神経とは臀部から裏モモ・スネの外側・足先までの痺れ・張り・痛みが出る症状の事を一般的にいいます。

整形外科に行くとほとんどの場合レントゲンで腰椎ヘルニアや狭窄症があると坐骨神経痛の原因を結び付けられます。

痛みや症状が強いのにレントゲン上は問題なくても沢山おられますが、本当に骨が問題なのでしょうか?

と、薄々と勘付いている方も多いのではないのでしょうか?

 

坐骨神経痛なのですから、神経に異常があるんじゃないですか?

と思われる方も多いと思いますが、では神経痛とは医学的にどういわれているのでしょうか?

「体制感覚系(痛みを伝える神経)の損傷や直接的な結果として引き起こされる疼痛」(国際疼痛学会)

と定義されております。

つまり、体制感覚系の異常だということです。

体制感覚には表在感覚と深部感覚があり表在感覚は触覚・温度覚など皮膚感覚で、深部感覚は筋・腱・靭帯などのバランスを取る為に働くような内部の感覚になります。

本物の神経痛という事であればこの体制感覚に異常が見られないといけません。触られた感じ・温冷感覚・腱反射など、体制感覚の異常を調べるには

必ず体に触れなければわからないのです。

病院ではこうした検査をあまり見かけたことがありません。

しっかりとこういった検査をして異常がある場合は確実に神経痛ですのでしっかりとした処置や最悪手術が必要になる可能性もあります。

ただ、当院へ来られる患者様の多くがこういった検査をしても至って正常なことが多いです。

つまり検査がクリアできれば神経痛ではない事になり、坐骨神経痛とは定義されないのです。

坐骨神経に沿って痛みや症状があるので坐骨神経に問題がありそうですが、神経痛の定義に当てはまらないので単に神経が悪いという事ではないのです。

では何が問題なのか?

筋肉や筋膜に問題があります。

トリガーポイントと言って、ある場所の筋肉やコリが引き金となり広範囲に痛みが飛び散るように感じる症状があります。

実はこのトリガーポイントに坐骨神経痛の原因があり、偽物の神経痛の正体でもあります。

誤解してはいけないのは、本当に神経痛の場合もあるし内臓疾患からくる痺れのありますのですべてではありませんが、当院へ来られる方のほとんどがこの偽神経痛の方です。

この場合は的確にトリガーポイントを緩めてあげればその場で楽になる事もあります。

ただし、偽神経痛には決まった歪みや筋肉のこわばりや身体の使い方が関係していますので、まずはそこを改善しないと再発する傾向にあります。

やまだ鍼灸整体院